無限
B型
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フレンチスリーブで竜を飼う 文章が書きたいです
黒板消しを叩くとき、自然と風を読んでいた。 あのとき私は少しだけ海賊だったな、と思う。 今の私は、少しだけ何かになれるだろうか。 少しだけという選択は、今でも許されるだろうか。 大人は夢を叶えなければいけませんか。 頑張って成し遂げることが、 そんなに素晴らしいことですか。 他人の選択を尊重することは難しい。 みんな違ってみんないいって言うけど、 本当にそう思える人と会って話がしたい。 教えてほしい。いいってなんですか。 戻れない時間を思うとき、 浮かんでくるのはプールの後の授業のこと。 や(0)
「あなたは物語だ。どんなあなたでも。」 本当にそうだろうか。 私は真に受けてしまったんだろうか。私のこの、のっぺりとしたストーリーも、誰かに物語だと認めてもらえると感じたのは、私の勘違いだったんだろうか。 でも、なんとなくわかったことがある。 もしあなたが感動的なストーリーだけを物語として求めるのであれば、私はここではっきりと異論を唱えたい。 私だって物語だ。 起承転結なんてない、読み方だってうまくない、でもそれでも、私はちゃんと物語だ。生まれて、生きて、生活をしている。一生をかけた処女作(0)
殺伐とした気持ちなので一緒にお菓子を食べましょうかね(0)
髪を切ってもらった。 最近はショートカットにパーマを当てているが、できあがった瞬間のバチバチなパーマが面白くて毎回笑ってしまう。落ちかけのパーマが一番魅力的だね。 パーマ駅の匂いは濃くて、いつもむせてしまう。でも癖になる匂い。 私は決して濃い人間だとは言えない。どちらかというと、むせるほどの影響を与えることに、恐怖を感じてしまう。 それでも私の使える魔法は、世界に影響を与えるという魔法だ。 私がいなければ美容師さんは今日1人分の儲けを失うし、私がいなければあのマニキュアは買われない、私がいなけ(0)
【小説】(2) カランと音がして、机の下を見る。箸が1本、転がっていた。 「あ、ごめん、ちょっと取って」 声の主は隣の席の山川さんだった。金髪ベリーショートに、派手なスカートを毎日履いている。 「はい、どうぞ」 「ありがとう、え、てかまた文字書いてる!」 「あ…」 山川さんが俺のノートを覗き込む。 「酔狂だね、漢字ばっか、怖」 「えっと」 言葉がうまく出てこない。急いでノートをめくり、新しいページに考えを書き込む。 「書かないと、覚えられないから」 やっと組み立てられた日本語を山川さんに伝え(0)
【小説】(1) 2221年、文章がなくなった。 文章のコンテンツの衰退は2100年代から始まったらしいが、詳しくは知らない。文章がなくなった、という言い方をするのは世界で最後の本屋が潰れたからだ。本屋と言っても紙に冒頭だけ印刷された書籍見本が並ぶ店である。客はそこで電子書籍を買っていた。 電子書籍が流行っていた時代があったらしい。そしてその昔は分厚い書籍を嗜んでいたらしい。俺の親が10代の頃、「若者の文章離れ」という言葉が囁かれた。コンテンツはすべて音声で取得できるようになり、視覚化された文(0)
生まれて初めてマニキュアを買った。 理由はこの2日間の気持ちを高めるため、スマホを打つときに絶対に爪が目に入るからである。 昨晩、慣れない手つきで両手の爪をオレンジに染めた。慣れていなさすぎて、すべての甘皮がオレンジに染まった。鏡で支度をするとき、あまりにも鮮やかなオレンジが目に入るので、怪我のように見えて少し笑ってしまう。 薄い部分を丁寧に塗り直す。 そうして今、スマホのキーを滑る指先は、つるんとした秋の色をしている。小さい秋見つけたとは言うが、これ以上の小さい秋があるだろうか。 今日は(0)
1位になりたくてマニキュアを買いました(0)
東京に穴が空いた。 取り壊されたビルの跡地は、 ぽっかりとした空間を作っている。 まわりを見れば所狭しと建物が並び、 すべてが集まって見事な東京を成していた。 もし今空からビルが降ってきてこの穴にはまったら、テトリスみたいに街ごと消えるんだろう。 そのとき残るのはなんだろう。 適度に距離を取った私たちじゃないだろうか。 卵形のパーソナルスペースは、 自分を消さないための手段である。 テトリスは消える瞬間が一番気持ちいい。 東京が消える日、私は気持ちよく思うだろうか。 ______(0)
1位を取りたい(0)
おはよございます、無限です。 革命の朝なのでレミゼでも流れるかと思っていましたが、一昨日の発表からなぜか、頭の中でポケモンの主題歌が流れています。 「なりたいな、ならなくちゃ、絶対なってやる」 この戦いにぴったりの曲だとは思うけど、頭の中を延々とリピートされているのは 「いつもいつでもうまくゆくなんて保証はどこにもないけど(そりゃそうじゃ!)」の部分。 なんとなく流れているだけだと思っていたけど、こうして歌詞を見てみると心情から来ていたのかと少しがっかりします。まるで恋をしたときに恋愛ソン(0)
夢を見た。 大好きな人とディズニーの歌を歌う夢。 あれはたぶん美術室の乱雑に設置された机の上を、2人で飛び回りながら私はヒロインを演じた。 もう忘れてしまっていたけど、そういえばあの子と初めて話したのは美術室だったな。 大きな机越しに座って、流行りのBLについて話したような気がする。お互いの前略プロフィールを見せ合って、誕生日が3日違いだということに盛り上がった。 さっき起きたら、時間が私の誕生日の数字だった。 あなたが生まれたとき、たぶん私はお腹の中で夢を見ていた。目覚めの直前、世界との狭(0)
こんばんは、無限です。 これから2日間、私はミスiD2022の復活戦に参戦します。 この投稿はこの2日間の注意書きです。飛ばしても構いませんが、読んでいただけると嬉しいです。 何度でも言いますが、私は言葉で戦います。 言葉の投稿と、言葉の配信をします。 とにかく一生懸命投稿するので、通知がうるさくなると思います。個別に通知を切れたらいいのですが、できないようなので、どうしてもうるさく感じてしまったらスマホをミュートにするか、アプリ自体の通知を切るか… 他の子の迷惑にはなりたくないのですが、ど(0)
ミスiD2022 それでも言葉を諦めたくない人へ 俺たちで反逆をしませんか。 私はあなたの言葉の先に光を見ていました。そして私の言葉の先に、光を見てもらえると信じていました。 合わなかったんだな、と思った。できる限りのすべてを出して選ばれなかったなら、私の場所はここじゃないんだな、と思った。発表があってからしばらくして、オンライン面接通過者のページをスクロールして見てみた。あんなに魅力的な言葉を発信する人たちが、ごっそりと消えている。どういうことですか。 確かにプロのように美しい文章は書(0)
この世界には沢山の職人がいる。 そば打ち職人、鍛冶職人、左官職人、挙げればきりがないが、生活に必要なものを作り出す職人は、この世界にとってなくてはならない存在だ。 しかし、この世にはもうひとつの職人社会があることをご存じだろうか。俗に言う職人が生活を回す職業を意味するのであれば、こちらは地球そのものを回していた。これは比喩ではない。その中の1人が私だ。 私は夜をつくる職人だ。 もちろん反対に、朝を作る職人がいれば星を光らせる職人もいる。前述の地球を自転させる職人は、フランスの代々続く一族が担っ(0)
これはちあストです(0)
自分たちの年齢について話すとき、みんなが口を揃えて言う言葉がある。 「俺らも歳取ったよな、まあ、精神年齢は中学生、14歳くらいで止まってるんだけどね」 人間は14歳で何を経験するのだろう。一体なぜ、そこで成長が止まったと感じるんだろう。どいつもこいつも、揃いも揃って14歳。14歳から今まで、生きてきた日々はお前らにとって何だったんだ。 日付が変わる。 このところ夜はめっきり冷えるようになり、毎晩のように開いた窓から鈴虫のコーラスが聞こえるようになった。そのコーラスを遮るように窓を閉め、洗面所に(0)
チアはしなくて大丈夫、私の自己満足を聞いてくれ、謝りたいことがある、(0)
5組になった。 桜が舞う4月、と言いつつも校庭に桜は咲いていないので、LINEのIDが飛び交う4月、とでもしておく。俺の高校では学年が変わる毎にクラス替えがあり、せっかく仲良くなったやつとも一年でさよならになる。少し悲しい。 黒板に書かれた自分の席を探す。 「おっ佐藤じゃん!」 ドアの方からやけに明るい声が飛んできて顔を上げる。 「新井」 前髪をセンター分けにした男がドアから一直線にこっちに向かってくる。新井は一年の時委員会がいっしょだっただけのやつだ。新井の印象は、前髪がセンター分けの図書委(0)
小説を読んでくれ(0)
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