無限
B型
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フレンチスリーブで竜を飼う 文章が書きたいです
「結婚しよ!」 「は?」 皿の上のあじなめろうに箸を伸ばした時のことだった。私は視線をあじなめろうからピンク色の髪をした女の子に移す。 「だから」 と言いながらこのピンク髪の女の子「ムチャ」はがさごそと手元に置いてあったリュックを漁った。 「はい、結婚」 ことん、と小さなケースがテーブルに置かれる。蓋がこちら向きに開いたそのケースの中には、赤い宝石を模した大きなプラスチックが付いたおもちゃの指輪がセットされていた。 ムチャは1ヶ月ほど前、Twitterで知り合った女の子だった。固定ツイートには(0)
仕事をやめた。 理由は人間関係で馴染めないから、それと給料面で不満があったから。よくある理由だが、そのよくある理由に耐えられるほど、今の仕事に執着がなかったことが一番の理由だと思う。 22時、冷凍のパスタを食べ終えた俺は、洗面台のあるスペース(脱衣所、と言って言いのかわからないくらいの曖昧な場所だ)へ続く暖簾をくぐる。 そういえばこの暖簾は同僚がバリへ行ったときのお土産だったな。唯一軽い世間話ができる人だった。そんな事を考えながら服を脱ぐ。ボクサーパンツを膝まで下ろしたところでふと視界の違和感(0)
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