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杞憂ちゃん

杞憂ちゃん

1995年 11月 7日 徳島県

https://cheerz.cz/p/961968

古い白熱灯の店内で整然と並んだ書籍とともに、私もまた面白くもなく照らされていた。まだLEDが普及していない時代。時折フラッシュバックする光景。駅前の小さなカルチャー書店。外の灯りが入らない店内は昼夜排他的だった。薄暗く土色で、素朴で下卑ていた。私は必ず5歳くらいの子供で、陰気に照らされて店内に立ち尽くしている。くだらない本の文字はまだ読めない。表紙だってイライラするほどにダサい。駅前にコンビニもなかった頃の田舎。腹立たしいほど閉鎖的で。段々と古びたプラスチック色のそれが半永久的に存在する気がして(0

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