青空 林檎

青空 林檎

見つけてくれてありがとう

昼の12時半を少し過ぎる頃、この秋色の公園に来るといつも君に会う。僕が肉まんを買ってくるのを待ってるかのように。最近は、ホットミルクティーまで欲するのだ。 そんなつぶらな瞳でお願いされたら、与えないわけにもいかない。なけなしのお金で買ったのだから、もっと感謝してほしいものだ。 『明日の時間もここにいるのか、いや毎日ここに?』 おいしそうに肉まんを頬張る君にそう問いかけると、にこりと微笑むだけだった。ふわりと風が頬を撫ぜる。 そりゃあそうか。赤の他人に私生活なんて教えるわけにもいかないか。(1

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